豊胸バッグの母乳と妊娠への影響?

豊胸バッグの影響?母乳育児、授乳率が低い!?

バッグを利用した手術は、もっとも行われている手術(世界的に)で、手術前後で他の手術と違い、ドラマチックに変化します。

手術した症例は、ここ10年でアメリカでは5.5倍、イギリスでは2倍、オーストラリアで1.5倍増えています。

手術を行う女性は、たいてい若いひとから閉経前の女性が多いのですが、シリコンバッグを入れているひとの妊娠時、授乳期の母乳育児の影響研究がほとんどありません。

今回ご紹介するのは、妊娠、母乳時のシリコンバッグを入れている女性の影響を報告したものです。大規模な対象数はこの論文が初めてです。

手術をしているひと、していないひとで妊娠後の授乳、母乳での育児をしているかをリサーチしました。対象群は、女性391,979人で、このうち、豊胸していた人が、892人(0.2%)でしたが、うち先天性奇形の新生児は除外して、最終的に794人を対象としています。

妊娠後に母乳をあげない理由

手術を仮にしていたとしても、もともと乳房発育不全、乳汁分泌不全がある女性が多いため、そのものの母乳育児、授乳率が低いというデーターがあります。

手術前の初産で母乳で育てたひとは87%、手術後になると授乳するひとは72%に授乳率が下がります。どのような影響があったためでしょうか?

シリコンは、母乳に対して影響があるのか?
このことからすると、妊娠前から乳房の発育不全があるひとが母乳で育てにくい、もしくは授乳できにくいということは、当てはまらなくなります。

母乳率が低い理由

  • 手術そのものによるもの
  • シリコンバッグを入れていることで母乳が出ない

ことが挙げられます。

疫学的には、豊胸バッグを入れているから重大なことにはならない(実際にはいろいろ健康面であり?)ことになっていますが、実際には、バッグを入れている女性は、妊娠前後でも健康面でさまざまなことを心配し、ストレスが多いのかもしれません。

その1つに、とくに、バッグのシリコンの成分が乳汁を通して、赤ちゃんに移行するのではないかという心配をしていることも多いのも母乳で育てない理由かもしれません。

その他の説明としては、手術時に、乳管、乳腺組織、乳房の神経にダメージがあるために、乳汁がそもそもあまり分泌されないことにあるのかもしれません。

そして、バッグが乳腺組織に圧力を与えているために、何かしら乳汁が十分に分泌されないということも考えられています。おっぱいを分泌するための乳腺の圧迫あるいは、通り道である乳管が狭い、つぶされているなどが考えられています。

さらには、乳房がカプセル拘縮していて硬くなっていて、慢性的な痛みもあるために授乳させる気が起きないということも考えられます。

なぜ、手術前の初産で授乳していたひとが術後の出産後の母乳の頻度が下がったのか?さらなる研究が待たれます。

裏窓Dr.コメント
今回ご紹介した報告は、子どもが2人以上で、一人目の妊娠時には手術する前には第一子には授乳していたのに、二人目の妊娠後には、授乳で育てない頻度と、なぜ母乳で育てなかったのか?という報告でした。

手術していると授乳になにかしら影響を与えるかまでは、はっきりとした結論が出ていません。実際に、FDA(アメリカの厚労省)の見解では、実際には長期に経過を見てみないとわからないというコメントをしています。

そのため、各クリニック豊胸のQ&Aでは、「母乳で与えることに問題がない」という断定した回答を多くしているところが気になりますが、実際のところ誰もよくわかっていないので、絶対大丈夫ということもないですよね?

実際に、手術しているひとは、一般のひとより母乳で育てていないわけですから、何かしら妊娠時に影響があるのでしょう。

もしかして、妊娠中の胎生期に影響があるかもしれないし、子どもが大人になって初めてわかることもあるかもしれません。それでも、因果関係はわからないでしょうけど・・・。
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参考医学論文
Reduced breast milk feeding subsequent to cosmetic breast augmentation surgery
Med J Aust 2015; 202 (6): 324-328