シリコンバッグ表面texured typeのみに「未分化大細胞リンパ腫」

豊胸バッグが血液がんの引き金になっているのではないか?と以前にもと何回か紹介していますが、今回の医学論文は、過去10年のデータと現在の一部のデータをレビューしたものをご紹介します。

バッグの表面の形態の違い

バッグの表面は、現行では2種類の形態があります。それぞれは表面がツルツルな「スムース・タイプsmooth type」と、表面がザラザラとした「テクスチャード・タイプtexured type」があります。

ツルツルタイプ

ザラザラタイプ

注:劣化+豊胸バッグへの体液のため黄色になっている。

表面の違いで血液がんを生じる!?

血液のがんの一種である未分化大細胞リンパ腫は、ほとんどテクスチャード・タイプの豊胸バッグ・インプラントに関連しています。

米国のある研究チームは、インプラントの「テクスチャードタイプ」と呼ばれる表面がざらざらとしたタイプの「豊胸バッグ」を使用すると、まれな血液がんの一種である「未分化大細胞リンパ腫(ALCL)」の発症リスクが高まると報告しています。

研究報告によると、インプラントに関連した未分化大細胞リンパ腫が過去10年間に300件以上報告されていますが、実際には報告されていない症例が多く、さらに多い可能性があるのではないかと研究に至った。

未分化大細胞リンパ腫の発症原因やリスク要因、どのように治療されているかなどを調べるため、過去10年に発表された医学文献115件に記載されて患者93人と、同センターの患者2人の計95人のデータを詳細に分析しました。

血液がんの原因

その結果、ほぼすべての未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の症例が、テクスチャードタイプの豊胸バッグに関連しています。その発症原因については以下のように推定されています。

①未分化大細胞リンパ腫(ALCL)は豊胸バッグの周辺において、慢性的な炎症が続いているために起こるのではないか?

②豊胸バッグの表面がザラザラしているテクスチャードタイプの表面の微小な孔に入り込んで増殖した組織が、その炎症を長引かせるのではないか?

※原因は、慢性的な炎症?
ある組織に炎症や刺激が長期に及ぶと、その場所にがんができることがあります。

豊胸とがんは関連性がないとずっと言われてきていますが、この「慢性的な炎症」がやっかいなものなのです。☞慢性的な炎症は、乳房のまわりに水が溜まる

バッグの周りは慢性的な炎症が続くことから、とくに周りに必ずできる被膜、ヒトの防御反応してできますが、この被膜から扁平上皮癌が発症する報告がいくつかされています。

本来、乳房に扁平上皮がんは出来ずらいんです。このがんのレポートも今後紹介します。


以前にも紹介したイラスト

過去10年間に報告された未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の患者の半分以上は、乳がん治療のために乳房を切除し、豊胸バッグを用いた乳房再建術を受けています。

未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の標準的な診断基準がないので、正確な発症率は不明するものの、年間の発症率は豊胸バッグを入れた女性の「3万人当たり1件」と推定されています。

未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の発症時期は、豊胸バッグを入れた後、平均値10.7年後と出ています。

現在、原因を調査中ですが、テクスチャードタイプのインプラント製品が発売された1990年代以降、この種のがんが頻発しています。

また、テクスチャード・タイプはメーカーにかかわらず未分化大細胞リンパ腫(ALCL)との関連が認められますが、スムースタイプは未分化大細胞リンパ腫(ALCL)との関連は報告されていません。

ただ、多くの症例で周囲の体液や組織中のリンパ腫細胞の検査をしないままインプラントを抜去しているため、これらの関連性を断定には至っていません。

インプラントを用いた治療に携わるすべての医者に対して、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)のリスクについて認識し、初期症状に気付けるよう助言しています。

また、豊胸バッグ・インプラントを挿入する患者に対しては、術前にリスクを説明し、術後に定期的なチェックを徹底するように必ず伝える重要性を強調しています。

☞出典
JAMA Surg. 2017 Dec 1;152(12):1161-1168.
Breast Implant-Associated Anaplastic Large Cell Lymphoma: A Systematic Review

※コメント
豊胸バッグを取りだした人では、被膜内に体液が若干あるひとがいます。おそらくこれが、慢性的な炎症が継続しているものと思われます。

実際の患者さんの乳房MRIでで、黒いものを指しているのはシリコンバッグで、白いものを指しているのは「水(浸出液)」です。

数回その「体液」を病理に出したことがあるのですが、異常なしでした。最近では、取り出したときに「体液」があっても病理には出していません。

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