豊胸バッグ、インプラントを使った豊胸術は、胸にコンプレックスを持つ女性にとっては人生をより良い方向に変えることができるかもしれません。
しかし、残念なことに、一方では近年一部の人々には、豊胸バッグが引き起こしているかもしれない病気、とくに自己免疫疾患に苦しむ人もいます。
「毒を盛られたような気がします。」私が両親に言った夜のことを決して忘れないでしょう。私の豊胸手術が数十年に渡って説明のつかない病気、症状の原因だと思ったのです」
- リウマチ
- 強皮症
- シェーグレン症候群
上記に挙げた病気は、代表的な自己免疫疾患です。これらの代表的な病気以外にも免疫が原因になっているかもしれない病気がいくつか挙げられます。
従来の研究では、これらの病気を乳房バッグに結びつける明確な医学的証拠を示されていません。
しかし、一部の研究では、豊胸バッグと特定の自己免疫疾患との間の関連性の疑いもあるとしています。
これらの関連性を裏付けることの1つに、豊胸バッグのシリコン成分が、一部の患者で自己免疫疾患などの症状を引き起こす可能性があることが指摘されているのです。
体内にシリコンがあることによって、常に身体が炎症を起こしている状態であり、この慢性的な炎症が、いろいろな病気を引き起こすとされています。
これらの免疫疾患を原因とする炎症性症状のいずれかが今あり、苦しんでいるのであれば、豊胸バッグを取り出すことにより改善する可能性もあります。
身体が常に慢性的な炎症にさらされていると、後述しますが、がんの原因になることもあります。
これらの研究は、豊胸バッグが潜在的に関節リウマチ、シェーグレン症候群、強皮症、サルコイドーシスなどの自己免疫疾患を発症するリスクを高めることを示唆しています。
一方、FDA(米国食品医薬品局:アメリカの厚労省に当たる機関)は、現時点では豊胸バッグと自己免疫疾患との間に直接的な関係があるとは言えないと指摘しています。
豊胸バッグは、乳がんの原因になるのではないかと一時的に疑われた時期もありましたが、現在では、乳がんを引き起こす明らかな医学的根拠はないことで終止しています。
一方、豊胸バッグが乳がんの原因にはならないかもしれませんが、最近になって、頻度はかなり低いとされていますが、悪性リンパ腫になる可能性があると多くの研究が報告されています。
世界保健機関(WHO)とFDAは、豊胸バッグが乳房インプラント関連の大細胞リンパ腫(BIA-ALCL)と呼ばれるまれな悪性リンパ腫(血液のがん)に関連していると特定しています。
悪性リンパ腫については、別サイトで解説します。
豊胸バッグに関連性があるのではないという病気をいくつか紹介します。もしかして、その中に、あなたが抱えている病気があるかもしれません。
どのような症状?
慢性疲労、慢性的な痛み、関節の痛み、筋肉の痛み、食欲不振、ドライアイ、口喝、認知障害など症状はさまざまです。
豊胸バッグに関連する症状はたくさんありすぎるので、別サイトで解説します。
診断はどのようにする?
自己免疫疾患の場合には、いろいろな血液検査を行うことができます。これらは、病気に至った経過、症状、診察から推測できます。
炎症症状の種類と場所によっては、MRI検査なども行って診断していきます。もしかして、豊胸バッグが破損して、シリコンが漏れていることが原因のこともあるからです。
予防はできるのか?
自己免疫疾患のリスクに関しては、豊胸バッグ、特にシリコンとの関連があるのかもしれません。しかし、最近の研究では、データの決定性には議論の余地があり、直接的な原因と結果の関係がはっきりしていません。
感染、インプラント破裂、乳がんの病気のリスクを最小限に抑えるために、豊胸後も10年単位で乳房を注意深く監視してください。胸や身体の異常な症状、変化に気づいた場合は、早めに医師に相談しましょう。