豊胸トラブル、豊胸合併症を抱えているひと

豊胸のトラブルを起こし、今になって後悔しているひともいるかもしれません。
若い当時には、豊胸バッグの合併症、将来起こりうるトラブルについて考えもおよばなかったかもしれません。調子の悪い症状が続いている、バッグの破損、健康問題、将来の漠然とした不安、何かしらの理由で抜去するのは、ひとさまざまです。

胸が小さいことで豊胸することによりそのコンプレックが消えるかもしれないその一心で、一度きりの手術で効果のある豊胸をすることにより、バストを大きくできる魅力があったからでしょう。

今になって、
ご自身でも当てはまることもあるかもしれません。

豊胸バッグを取り出す場所

豊胸バッグ除去するとき、ワキからとアンダーバストからではどちらが良いのでしょうか?

このようなご質問は多いのですが、どちらが正解というのはありません。

キズに対しての考え方も人それぞれです。僕の方から強制的にこちらがいいということもありません。以下の説明を読んだ上で、 ご自分で決めるのがよいでしょう。

方法は3種類

豊胸バッグ除去のアプローチ

    • ワキから
    • アンダーバストから
    • 乳輪の辺縁から

乳輪からの除去アプローチもありますが、ほとんど要望がありませんので除外します。脇からのアプローチと乳房下縁(アンダーバスト)からのアプローチになります。(豊胸バッグ挿入時、乳輪から入れた方は同じ場所から除去でもできます)

取り出す方法の特徴

脇からの場合、傷は豊胸バッグを入れたときと同じ場所から除去します。一般的に、未婚者はワキからを望む傾向があります。腕を挙げない限り、目立ちません。

デメリットは、キズからバッグまでの距離が5~10cmはあるのでそこを剥がしていかないといけません。豊胸バッグを除去するためのトンネルをつくるというイメージです。

2回目の同じ場所ということもあり、出血、ワキの皮膚がひきつりを生じることがあります。治るのに時間がかかるひともいます。キズは、2回目だと少し目立つ傾向にあります。

一方、乳房下縁を切る場合には、傷が正面からわかるというデメリットがあります。ただ、ほとんどの方が目立たなくなります。キズの治りが悪い方は、できるだけ避けた方がいいかもしれません。

また、アンダーバストで生理食塩水の場合は、傷は1cm程度の傷で抑えられます。シリコンだと3cmぐらいです。

ワキの皮膚を余計に剥がしたりすることがないので、出血、ひきつり(ツッパリ感)は生じにくいです。

術後も痛みに関しては、日常生活に問題はほぼありません。小さいお子さんがいても、抱っこもできます。この方法が術後のリスクは一番少なく短時間に終わることができます。

どこから取るのがベストか?

上記に書いたようにどこから取るかに正解はありません。

ただ、ご本人はワキから除去したいのに、大学病院、民間病院でとなるとほぼ乳房下縁(アンダーバスト)からしかバッグを取れないようなことを一方的に言われることが多いようです。技術的な問題、医者側が簡単に済ませたいなどの理由があります。

特段の事情がなく、ご希望があれば破損していない限りワキから行えます。アンダーからしかできないと言われた方もご相談ください。

バッグを取り出す場所によるメリットとデメリット

ワキから入れたひとは、ワキから取り出す方がいいとアドバイスしていますが、その人の仕事、たとえば、エアロビのインストラクター、エステシャン、音楽で楽器を持った時にワキを露出することがある人は、必ずしもワキからを望まないひともいます。

そのため、現在では、「取りたい」→「はい、取りましょう!」と画一的にでなく、現在の生活背景まで伺っています。(なんで生活背景や結婚の有無などを聞くの?と思われるかもしれませんがそういう理由もあります)

ワキから取るのがいいひと

メリット:ワキの下に隠れるので、ワキを見せない限り気が付かれないです。ただし、ノースリーブで電車のつり革を持つとわかることも。

デメリット:豊胸手術の術後しばらくワキが引きつって苦痛だったひと。何回も同じ場所を行うと引きつる可能性はより高くなります。

未婚の方
彼氏、旦那などにキズが直接乳房の見える範囲にない方がいいのでは?
という男性の視点からの意見です。既婚者はあまり気にしない方が多い気がします。

・新たなキズは作りたくない人
現在のワキのキズが多少目立っても、アンダーバストに新たなキズを作るのは抵抗があるようです。

アンダーバストからの除去がいいひと

メリット:キズが小さい、痛みがほとんどないので術後の日常生活がとても楽です。

・豊胸バッグが破損している方で、特にバッグ中身が漏れているひと(場合によりワキからでも除去できますが、診察・MRI検査で方法を決めます)
・既婚だし、だれに見せるわけでもないというひと
・キズを気にしないひと:仰向けになるとキズがわかります。
・絶対術後のリスクは最小限で抑えたい。
・小さいお子さんがいて早くに帰れて、日常生活に支障があると困るという方。(と言ってもワキから取り出す場合でも日常生活に支障をきたす方はあまりいません)
・仕事柄ワキを見られることがある。(上記に記載)

除去後のキズについて

ワキ;基本的に以前と同じ場所です。

ただし、目立つ場所のキズは少し考えます。例えば、1回目の豊胸手術の際に、ワキのしわに沿って切開していない場合、傷がまだひとがいます。修整して場所を目立たなくすることもできます。

アンダーバスト;300㏄ぐらいまでの大きさのものまで3cmぐらいで収まります。

被膜も除去しなくてはいけないのか?

豊胸バッグの被膜は、わかりやすくいうとからだの防御反応として、異物を包み込もうとした結果にできる袋と考えてみてください。

この被膜自体を残して悪いということはなく、被膜自体は瘢痕組織と同じです。(けがをしたとき、キズを縫ったときにできる少し硬いもの)

皮膚が薄く、その被膜が通常より厚くなっている場合、豊胸バッグを摘出した後でもまれに触れる方がいます。長期に見れば、周りの組織に馴染んでいきますので、ほとんどわからなくなります。

今後のなにかの検査で引っかかるということもありません。乳がん検診では、一般的に触診、超音波、マンモグラフィーを行いますがこれらの検査でも被膜は同定できませんので、気兼ねなく検査できます。

また、精密検査などでは、MRIを行うこともありますが、この件でも被膜が写ることはありません。なお、胸部レントゲンでも写りません。

それでも豊胸バッグと併せて被膜を除去したいという方は、ワキからはできませんので、アンダーバストからのアプローチになります。取り出すときのキズは、通常の除去に比べキズは長くなります。

術後出血の頻度も高くなります。出血する可能性がかなり高いので、ドレーンという血を排出するチューブを挿入します。この場合、別途料金がかかります。

このように、被膜除去まですると出血するリスクがある上に、お金も余分にかかってしまうためメリットはあまりないです。

術後の経過

抜糸は、1週間後になります。術後までの間は、汚れたらテープ交換で大丈夫です。特に問題がなければ翌日からシャワーも可能です。

痛み

術後の痛みが豊胸バッグを入れる時と同じだと思っていて、それがトラウマになって取るのも躊躇しているひともいます。入れるときは、筋肉などはがす必要がありましたが、取り除く場合には、これらの操作がありません。痛みは想像以上少ないと安心するかと思います。

ダウンタイム

痛みが強くて日常生活に支障をきたすことは、ほぼありません。翌日からも食事の用意などの軽作業は可能です。
痛みがもっとも少ないのは、アンダーからの方法になりますが、脇からの場合でも痛みは少しの差にすぎません。

バッグが破損している可能性がある場合の対処方法

今までの経過、触診でもある程度可能ですが、確実に診断するにはMRI検査が必要です。

被膜内の破損

豊胸バッグを取り出す場所は、脇からで可能です。

皮膜内で破損していると、MRIの所見では「糸状」に見えます。

被膜外へのシリコン漏出

被膜も破れて、周囲にシリコンが漏れている場合は、たいてい重力によってアンダー付近にシリコンが停滞していることが多いため、脇から困難なため、アンダーからの摘出と漏れたシリコンの回収をします。